大胸筋に嬉しい悲鳴を!ベンチプレスで筋肥大させ重量を伸ばすセットメニューの組み方

大胸筋の筋力トレーニング

大胸筋に嬉しい悲鳴を!ベンチプレスの効果的な方法について、徹底解説していきます!

分厚く、男らしい大きな胸板は、男であれば誰もが憧れる、頼りがいのある男の象徴ですよね。そんなかっこいい大胸筋を作り上げるために最適なトレーニング、それは「ベンチプレス」

ベンチプレスと言えば、トレーニングを普段からしていない人でも、一度は聞いたことがあるのではないでしょうか?ベンチプレスは、大胸筋トレーニング種目を代表する最も効果的で、効率的なトレーニング種目です。

トレーニングをやり始めた方であれば、ベンチプレスを100kg上げることを目標にしている方も多いと思います。

ベンチプレスはただ単に大胸筋を鍛えるだけのトレーニング種目だけではなく、パワーリフティングという重量上げのスポーツ競技(BIG3:ベンチプレス・スクワット・デッドリフト)にも、試技種目のうちの一つとされており、自分の体重以上のバーベルを押し上げるのには、非常にロマンを感じる魅力的な種目でもあります。

今回は、そんなベンチプレスでより効果的に鍛えるためのテクニック・コツ・ポイントについて、解説していきたいと思います!

この内容を実践することで、より大胸筋を発達することが出来る上、使用重量が伸びることにつながるでしょう。

この記事の目次

ベンチプレスの概要

ベンチプレスとは、バーベルとトレーニングベンチの二つのトレーニング器具を使用して行う大胸筋トレーニング種目を代表する、最も効果的な種目のうちの一つです。

ベンチプレスは肩関節・肘関節の2つの関節を含む、多関節運動種目(コンパウンド種目)です。

コンパウンド種目であるベンチプレスは、複数の関節を含むため、多くの筋肉(上腕三頭筋・三角筋前部・背中・脚など)が関与します。

多くの筋肉群が関与するため、必然的に使用重量はその他のトレーニング種目と比べると重くなります。

ベンチプレスは、バーベルを上へ押し上げる動きである「肩関節水平内転動作」と、肘を伸ばす動作による「肘関節伸展動作」により、メインターゲットとして大胸筋に特化したトレーニング種目であると言えます。

サブターゲットに「上腕三頭筋・三角筋前部」も同時に鍛えることが可能です。

ベンチプレスは、一見バーベルを上下に動かすだけの単純な動作であるように思えるかもしれません。

実際、トレーニング初心者でも簡単に取り組むことのできる効果的な種目でもあります。

しかし、トレーニングを積み重ねるほど、その奥の深さに気づくことになると思います。

今回は、ベンチプレスの効果を最大化させる方法について解説していきます。

ベンチプレスの効果的なトレーニングセットテクニック

早速、ベンチプレスの効果的なトレーニングセットテクニックについて、ご紹介していきます。

一つ注意点として、通常のベンチプレスが適切なフォームで動作できる方向けの内容のため、もしベンチプレスの基本動作に自信がない方は、記事最後にある、「ベンチプレスの基本的動作のやり方」のURLから確認していただくことを、おすすめします。

では、ベンチプレスのトレーニング効果をより高めるコツ・テクニックについて紹介していきます。

より効果的で質の良いトレーニングができるように確認していきましょう。

3段階・ドロップセット

ドロップセット法について/初心者のための筋トレ理論講座(第20回)

ドロップセットとは高負荷のトレーニングでこれ以上挙上できない限界まで筋肉を追い込んだ後、インターバルをとらず、即座に少しだけ負荷を下げて再び限界まで筋肉を追い込むトレーニング法です。

例えばベンチプレスだと下記のようになります。

  1. 60kg  10回
  2. 45kg    10回
  3. 30kg    10回

計30回休憩なしでそれぞれの重量で限界まで追い込みます。

とにかく“筋肉に休憩する瞬間を与えない”ことがより効果を高めるポイントになります。

「筋肉が限界に達する強度のトレーニングを長い時間続けることによって強い負荷を筋肉に与え、筋肉を大きく増強させる」という上級者向けのトレーニング法になります。

ジャイアントセット

Hidetada Yamagishi's 2018 Arnold Classic Preparation. CHEST TRAINING.

ジャイアントセットとは、「一つの筋肉部位」に対し、最低4つの異なる種目を休憩・インターバルなしで連続で行う超高強度トレーニング法です。

例えば、

  • ベンチプレス       10回 1セット
  • インクラインベンチプレス 10回 1セット
  • ナローベンチプレス    10回 1セット
  • ワイドベンチプレス    10回 1セット

計40回

上記のように「大胸筋」に対し、それぞれ異なる種目を休憩なしで連続で行うことで、より大きな刺激を筋肉に与えることが可能です。

一見同じような種目内容に見えますが、微妙に違う動作によって微妙に異なる筋繊維からの出力・動員が得られるので筋繊維へ「物理的刺激」を与えることができます。

また休憩なしで筋肉を緊張させ続けることによって「化学的刺激」により代謝物や成長ホルモンの分泌量向上にも効果があるといわれています。

つまり筋肥大に最適なメカニズム備えた究極のトレーニング法ということになります。

ピラミッドセット

ピラミッドセット法は、最大筋出力の向上・筋肥大の双方をより効果的に鍛えることのできるテクニックで、主にBIG3などの全身を鍛えるコンパウンド種目(多関節運動種目)で用いられます。

セット毎に回数と使用重量を変えることで、効果的に対象筋を鍛えていきます。セット毎に重量を増やして回数を減らす方法を「アセンディングピラミッド」、セット毎に重量を減らして回数を減らす方法を「ディセンディングピラミッド」と呼びます。

他にもセットの組み合わせ方によって「ダブルピラミッド」や「フラットピラミッド」と呼ばれる方法など様々な呼び方があります。今回は代表的なピラミッド方について紹介していきます

アセンディング・ピラミッドセット

セット毎に重量を増やして回数を減らす方法です。筋肥大と筋力向上の両方を狙うことができます。具体的な手順と重量設定は以下の通りです。

  1. 軽い重量から初めて徐々にウエイトを上げていく。
  2. 最後にメインセットで筋力向上を狙う。
セット負荷%1RM(1回が限界の重量)

回数

160%(20RM) 15回
270%(12RM) 10回
380%(8RM) 8回
485%(6RM) 6回
590%(4RM) 4回

このアセンディングピラミッド法のポイントとして、

1セット目・2セット目は軽めの重量で回数を兼ねつつ、ボリュームを多めにする
3セット目からは筋肥大に効果的な重量設定・回数でボリュームを稼ぐ
4セット目は筋肥大・筋力向上の両効果を狙う
5セット目はメインセットで、最大出力の向上を狙う、こういったセットの組み方になります。

軽めの重量と重めの重量どちらも扱うため、筋肥大と筋出力向上の両効果に期待ができる高強度トレーニングテクニックです。

しかし、筋肥大と筋出力向上の両方のメリットを狙ったテクニックのため、「広く浅いトレーニングテクニック」とも言えます。

重めの重量セットを行う前に、すでに筋疲労しているため、筋出力の効果はやや小さくなります。

また、セット数の割にはボリュームが少ないため筋肥大の効果もそこそこと言った感覚のトレーニングになります。

普段のトレーニングとは異なった刺激を与えるという意味では、効果的であることに間違いはないため、是非とも実践していただきたいテクニックです。

ディセンディング・ピラミッド

セット毎に、使用重量を減らして回数も減らしていく方法です。

「リバースピラミッド法」とも呼ばれます。最大筋出力向上を目的としたトレーニングテクニックです。

  1. ウォーミングアップを行う。段階的に負荷を上げ、1RMの80%程度の重量まで扱う。
  2. 最も重い重量でメインセットを限界まで行う。
  3. ウェイトを少し下げて再び限界まで行う。
  4. さらにウェイトを下げて限界まで行う。

セット

負荷%1RM(1回が限界の重量)回数
190%(4RM)4回
280%(8RM)8回
370%(10RM)10回

このディセンディングピラミッド法のポイントとして、

  • 1セット目がメインセットで、最大筋出力向上を狙う
  • 2セット目は筋肥大/筋力向上の両効果を狙う
  • 3セット目は筋肥大狙いでボリュームを稼ぐ こういったセットの組み方になります。

1セット目から最高重量を扱うので、最大筋出力向上に非常に効果的な方法です。また、2セット目以降でもある一定のトレーニングボリュームも稼げるので、ある程度の筋肥大効果も期待することができます。

ダブル・ピラミッド

アセンディングピラミッドの後にディセンディングピラミッドを続けて行う高強度ピラミッドセット法です。

高回数→低回数→高回数という回数の流れでセットを組みます。筋肥大の効果を最大化することが出来る非常に優秀なトレーニングテクニックです。

  1. ウォームアップを行う。段階的に負荷を上げ、1RMの80%程度の重量まで扱う。
  2. 最も重い重量でメインセットを限界まで行う。
  3. ウェイトを少し下げて再び限界まで行う。
  4. さらにウェイトを下げて限界まで行う。

セット

負荷%1RM(1回が限界の重量)回数
160%(20RM) 15回
270%(12RM)10回
380%(8RM)8回 
485%(6RM)6回
590%(4RM)4回
685%(6RM)6回
775%(10RM)10回

ダブルピラミッド法では、筋肥大・筋出力向上の効果を最大化したトレーニングテクニックです。

かなりの高強度トレーニングですが、筋肥大の効果が非常に高い方法です。

フラット・ピラミッド

アセンディングピラミッド法で使用重量を徐々に上げていき、メインセットを続けて数セット行うトレーニングテクニックです。

  1. 軽い重量から初めて徐々に使用重量を上げていく。
  2. 最後に最も重い重量設定で数セット連続で行う。
セット負荷%1RM(1回が限界の重量)回数
160%(20RM) 15回
270%(12RM)8回
380%(8RM)5回
490%(4RM)4回
590%(4RM)4回
690%(4RM)4回

フラット・ピラミッド法のポイントとして、

  • 1セット目・2セット目はウォームアップセット
  • 3セット目はメインセットである4セット目に入るための重量に慣れるためのメモリーセット
  • 4セット目以降からメインセットで最大筋出力の向上を狙う

こういったセットの組み方になります。

メインセットでは高重量を連続して扱うため、最大筋出力向上の効果が非常に高いトレーニング法です。

一方で、このセット数では全体のボリュームは少なくなってしまうため、筋肥大の効果を大きくするにはセット数を増やすなどしてトレーニング強度を高めていきましょう。

ベンチプレスの筋肥大・筋出力を高めるベンチプレステクニック

これまでは、ベンチプレスの効果を最大化するためのセット法についてご紹介してきましたが、ここからは、ベンチプレス自体の効果を高める、ベンチプレステクニックについてご紹介していきます。

効果的なベンチプレステクニックを習得し、より大胸筋を発達させていきましょう。

ストップ・ベンチプレス

Pause Bench Press

ストップ・ベンチプレスは、中級者~上級者トレーニー向けとされている、より高負荷を与えることができるトレーニングテクニックです。

ボトムポジションまでダンベルをおろした際、力を抜かずに力を入れたまま2秒~3秒止めてからダンベルを挙上します。ウェイトを大胸筋で受け止め、勢いや反動を殺すことでウェイトの数字通りの負荷をマッスルコントロールにより与えることができます。

また筋肉の緊張時間も長いため、より筋肥大につながる効果的な刺激を大胸筋へ与えることが可能です。

それだけでなく、ボトムで一度バーベルを静止させることで、自分がどの角度・どの位置からであれば、最大出力を発揮できるのか、チェックすることも可能です。

パワーリフティングの世界では、このテクニックを用いることで、自分が一番力を発揮しやすい位置を確認する意味合いも兼ねて実践しています。

ベンチプレス種目・ダンベルプレス種目で負荷が逃げやすい方や、より筋肥大効果の高いトレーニングを求める方におすすめのトレーニング法です。

しかしストップテクニックはフォームの維持が通常と比べると難易度が高いため、ベンチプレス種目・ダンベルプレス種目でのフォームが正しいフォームで動作できる方にのみおすすめします。

ハーフレンジ・ストップベンチプレス

ハーフレンジ・ストップベンチプレスは、先ほどご紹介した通常のストップテクニックでは、上記にあるように、ボトムの位置で止めますが、このテクニックはハーフレンジ(ボトムとトップの間の真ん中)の位置で2秒~3秒止めてから挙上します。

この動作により、負荷がより抜けづらくなることで効果が高まり、大胸筋の緊張時間を長くすることができるので、筋肥大に効果的な負荷を最大化することが可能です。

また、ハーフレンジで止めてから挙上することで、1RM(1回で限界の重量設定)での挑戦で、潰れそうになったとしても、粘り負けしない力を鍛える事ができます。

それに加えて、バーベルを上げている途中で静止させるため、バーベルのコントロール力を身に着けることができるため、最大出力向上にさらなる効果を発揮してくれます。

通常のストップベンチプレスと、このハーフレンジ・ストップベンチプレスを合わせてトレーニングすることで、非常に効果的なトレーニングが可能になります。

MI40法・ベンチプレス

Ben Pakulski Teaches Chest Training for Bodybuilding – Part 1

アメリカのIFBBプロボディビルダーである「Ben Pakulski」が提唱した上級者向けトレーニング法です。

ポジティブ(力を入れて挙上する)     動作を1秒

ネガティブ(力を抑制してバーベルをおろす)動作を4秒

1レップに計5秒かけてしっかりと負荷をたたき込むやり方です。これを最低でも8レップ行います。8レップで「限界」の重量設定が重要になりますので、軽くしすぎないよう注意してください。

ネガティブ動作重視の高負荷トレーニングテクニックと言えるでしょう。

【やり方】

  • 通常のベンチプレス動作時に、トップポジションまで上げるスピードを1秒で動作します。
  • ボトムポジションまでダンベルをおろす際に4秒かけながらゆっくりとおろしていきます。
  • このとき、体幹は肘がブレやすくなるので、しっかり腹筋に力を入れて安定した動作を心がけて下さい。

3段階・ベンチプレス(21rep法)

伝説のボディビルダーである「Ronnie Coleman」が好んで上腕二頭筋トレーニングにとりいれていたこのトレーニング法。

上腕二頭筋だけではなく、大胸筋トレーニングにも応用が可能です。

ボトムからハーフレンジまでの下半分の可動域で7rep➡ハーフレンジからトップまでの上半分の可動域で7rep➡最後にフルレンジで全可動域を7repの計21回を連続で行います。

異なる3つの可動域(ストレッチ・ミッドレンジ・コントラクト)を追い込むことで様々なアプローチから効果的な負荷を与えることができる高強度なトレーニング法です。

しかしこのトレーニング法は動作の中で3回もフォームを変えることになるため、非常にフォームが崩れやすいので注意が必要です。

中級者~上級者向けのトレーニング法と言えます。

パッドベンチプレス(ボードベンチプレス)

Movement Demo – The Board Press

パッド・ボードベンチプレスは、バーベルと胸の間にスクワットパッドやボード(木の板やヨガボックス)などを挟み、あえて可動域を短くして行うベンチプレステクニックのうちの一つです。

通常のベンチプレスに比べて、ボトム(バーベルをおろす位置)の位置が高くなる結果、可動域が短くなるので、より高重量を扱うことが可能なため、通常のベンチプレスでは扱えない高重量で大胸筋に大きな負荷を与えることができます。

また、可動域が短いため、高重量でも回数を重ねることができるようになるので、高重量高回数の最大筋出力向上に大きな期待のできる高強度トレーニングが可能になります。

ベンチプレスのバリエーションとして非常にオススメなテクニックの一つです

このテクニックのポイントとして、

  1. パッド・ボードに、バーが触れた瞬間に、爆発的挙上でバーベルを挙上すること。
  2. パッド・ボードにバーベルのウェイトを乗せない。触れた瞬間に挙上する

このテクニックにより、特に最大筋出力向上のほかにも、ハーフレンジ(ボトムとトップの間)からトップまでの粘り強さを鍛えることができるため1RM(1回で限界の重量)に挑戦する際も、バーベルに押し負けることなく、粘っても押し切れる強さを身に着けることが可能です。

脚伸ばしベンチプレス

Bench Press 175kg x 8 reps

膝を折り曲げ、脚を上げたまま動作するベンチプレスのテクニックは、脚の力を使わず、大胸筋に集中したトレーニングが可能になるため、取り組んでいる方は多くいると思います。

しかし、膝を曲げて脚を上げると、背中のブリッジを形成することが出来てしまうため、背中の出力も動員してしまいがちです。

そうなると、本来鍛えるべき大胸筋だけではく、背中にも負荷が加わってしまい、非効率なトレーニングになってしまいます。

そこで、この「脚伸ばしベンチプレス」が非常に効果的です。

読んで字のごとく、ポイントは、“脚をあげる”のではなく、“脚を伸ばす”ことです

脚を伸ばすことにより脚の力と背中の力の両方を殺すことができます。それにより、負荷は必然的に大胸筋のみに入るようになり、非常に効果的なベンチプレストレーニングが可能になります。

ボディメイク的観点で考えても、大胸筋の筋肥大に非常に効果的なバリエーションだと思います

また、使用重量が通常のベンチプレスと比べて軽くなるので関節周りの安全性も高いこともメリットの一つです。

ベンチプレスの「地力」をつけるためにパワーリフターが行っているトレーニングテクニックのため、効果はお墨付きです。

正しいフォームが何よりも大切

ベンチプレスだけでなく、すべてのエクササイズ・種目では基本的な動作フォームがなによりも大切です。

まずは正しいフォームをしっかりと身につけ、体で覚えることで最も効率的に対象筋への負荷を与えることができるので理想の肉体を作り上げることが可能になります。

間違ったフォームのままトレーニングを続けると対象筋以外の筋肉も使ってしまい、適切な負荷が入らずいつまでたっても肉体に変化のない質の低いトレーニングになってしまいます。

それだけではなく関節・筋肉・腱を痛めてしまい怪我につながってしまいます。1度怪我をすると、完治するまでその部位を鍛えることができなくなるのでその期間に筋肉を失ってしまう上、他の部位のトレーニングに影響が出る可能性まであり、最悪な結果となってしまいます。

ここでまず覚えていただきたいのは、正しいフォームを覚えることが理想の肉体への一番の近道であるということ。

「怪我」は筋トレの中で一番気を付けなければいけない脅威だということです。

ベンチプレスの効果を高めるコツ

ベンチプレスは大胸筋上部のトレーニングとして王道の種目ですが、非常に奥が深く、ただ単純にバーベルを上げ下げすればいいわけではありません。

質の高い負荷を大胸筋に与えることが重要で、そのためにはいくつかのコツがあるのでしっかりと習得しましょう。

マッスルコントロールを意識

マッスルコントロールとは、筋肉の出力によりウェイトを扱い制御するという意味です。すべての種目に共通することですが、ウェイトの数字通りの負荷を筋肉に与えなければ、そのウェイトを扱っている意味がなくなってしまいます。

例えば、ベンチプレスでバーベルを下す際に力を抜いて勢いよくおろしてしまうと、100kgのバーベルでもおろす瞬間には実際に筋肉に負荷として乗っているウェイトの重量は50kgだったり、ゼロになっている可能性があります。

つまり負荷が入っている瞬間と入っていない瞬間があり、負荷が入っている瞬間でもその負荷はウェイトの数字より軽い場合があるということになります。これは非常に効率の悪い、質の低い効果的ではないベンチプレスということになります。

おろす際も力を抜かず、筋肉にウェイトの数字通りの負荷を乗せたままおろす意識を持つ必要があります。これがマッスルコントロールです。

マッスルマインドコネクション

マッスルマインドコネクションとは、「筋肉と脳神経のつながり」です。

なかやまきんに君の筋肉ルーレットのように、大胸筋をピクッピクッと動かすのを想像するとわかりやすいかと思います。

彼は筋肉を自由自在に操ることが出来るからこそ、あの芸ができるのです。

筋肉を自在に操ることが出来るということは、筋トレでメインターゲットを効率的に効かせることが出来るということです。

“負荷を感じる”というのもこのマッスルマインドコネクションでは重要です。

トレーニング中にメインターゲットの部位に対し、負荷を感じながら動作させることで、効かせるべき部位だけに効かせることができます。

バーベルをおろすときはゆっくりとおろす(ネガティブ動作)

筋肉への負荷が入る瞬間というのは「ポジティブ動作、力を入れてウェイトを挙げていくコンセントリック動作時」と、「ネガティブ動作、力を抑えてウェイトをおろしていくエキセントリック動作」の2つに分けることができます。

このエキセントリック動作はコンセントリック動作に比べるとより“1.7倍の高重量”を扱うことができるのでより強い刺激を筋肉に与えることが可能になります。

エキセントリック動作で負荷をしっかり入れるためには3秒~5秒程度長い緊張時間で刺激するのが理想です。

筋肉は筋繊維に傷がつくことで、修復段階で筋肉がより増強されるので、エキセントリック動作をゆっくり行うことでより筋肥大に適した負荷を与えられるということです。

肘を伸ばし切らない(ロックアウトしない)

肘を伸ばし切ると、バーベルのウェイトは肩関節・肩甲骨に完全に乗ってしまうため、大胸筋の緊張が途切れてしまいます。

肘は「8割程度」まででトップポジションは設定し、伸ばし切らないことで上腕三頭筋の動員も軽減することできるので、大胸筋に対し質の高い負荷を与えることが可能になります。

トレーニングマシンのように同じ動作を意識する

トレーニングマシン種目のように、毎回の動作を同じようにきれい適切なフォームを維持しながら動作することが大切です。

これを、ストリクトフォームと言います。

ストリクトフォームとは“正しい””正確な”“厳格な”という意味があり、つまり反動を使わず丁寧で正しいフォームという意味になります。

正しいフォームをしっかりと身につけ、体で覚えることで最も効率的に対象筋への負荷を与えることができるので、理想の肉体を作り上げることが可能になります。

間違ったフォームのままトレーニングを続けると、対象筋以外の筋肉も使ってしまい、適切な負荷が入らずいつまでたっても肉体に変化のない質の低いトレーニングになってしまいます。

肩を落とす(下制)

ベンチプレスでありがちな間違った動作の一つに、肩が上がってきてしまうということがあります。

疲労によりバーベルを挙上しづらくなると、フォームが崩れて肩が上がってしまい、肩の力を使って動作してしまいがちです。

肩の力を使ってしまうと、本来メインターゲットである大胸筋に入るはずの負荷が分散してしまい、トレーニングの効果が半減してしまいます。

回数を重ねて疲労が蓄積しても、フォームを崩さず大胸筋に負荷を入れることを最優先することが大切です。

フライ系種目をあらかじめ行い、予備疲労を作る

メインターゲットである大胸筋をある程度疲労させておくことで、より効かせやすくするという方法です。

軽めの重量でダンベルフライを先に行うことにより、軽い重量のデクラインベンチプレスでも大胸筋にしっかりと負荷を与えることが出来ます。

また、補助筋群(上腕三頭筋・三角筋前部)に負荷が入ってしまい、メインターゲットである大胸筋下部に負荷が入りにくい方も、先に補助筋群に予備疲労を与えることでメインターゲットである大胸筋下部に、効果的に効かせやすくするということも可能です。

しっかり胸につくまでバーベルをおろす

ベンチプレスのやり方でよくある間違いが、可動域の狭さです。

重量を上げることに意識がいき過ぎてしまうと、バーベルを十分におろさず、挙上してしまうことがあります。

確かに高重量を挙げている気分にはなりますが、それは効果的・効率的なトレーニングとは言えません。

ベンチプレスでは、しっかりと大胸筋の筋繊維が伸ばされ、十分なストレッチ(伸展)の感覚があるまで落とす意識が大切です。

しっかりおろすことで大胸筋が大きくストレッチ(伸展)され、より多くの大胸筋筋繊維に負荷を与えることができます。可動域を短くするとそれだけ負荷も小さくなります。

可動域を短くするとより高重量を扱うことができますが、筋肥大のメカニズムで考えると、効率的なやり方とは言えません。また高重量を扱う際は、正しいフォームでないと関節・腱・筋肉を怪我することにもつながるので注意が必要です。

バーベルを十分におろすことができない重量はオーバーウェイトになってしまうため、しっかりとおろすことが出来る重量設定を心がけてください。

可動域は大きく、バーベルをしっかりと胸に触れるくらいまでおろして動作することが大切です。

胸でバーベルをバウンドさせない

よくある間違ったベンチプレスのやり方で、バーベルをボトムまでおろす際、バーベルを胸でバウンドさせ、その反発を使って挙上してしまっていることがあります。

このバウンド行為は基本的には正しくありません。

というのも、胸でバウンドさせることでその反発を利用した分、重い重量を挙上することができますが、勢いに任せてバーベルを挙上しているので、対象筋への負荷は小さくなってしまいます。

ベンチプレスではメインターゲットに大胸筋、サブターゲットに上腕三頭筋・三角筋前部を同時に鍛えることができますが、バウンド行為をしてしまうことで、それぞれの筋肉の緊張時間が短くなる上、対象筋の収縮が十分に行えなくなってしまうため、効果的な負荷を加えることができず、効果の低い時間の無駄になってしまうトレーニングになってしまいます。

また、勢いよくバウンドさせようとすると、肩関節・肘関節・手首などの関節と大胸筋・上腕三頭筋・三角筋前部などの筋肉に過度な負荷が加わるため、関節や筋肉を傷めてしまう原因にもなってしまうため、非常に危険です。

この間違ったベンチプレスのやり方を改善するためには、下記のポイントを踏まえて取り組んでみましょう。

  • バーベルの上下動作をゆっくりと行う
  • 使用重量を軽くする
  • 胸に触れるくらい感覚でおろす

バーベルをバウンドさせて勢いをつけて挙上するということは、動作スピードが速すぎるということです。

そのため、ゆっくりとバーベルを動作させることで、その勢いと反発を殺し、適切な負荷を対象筋に与えることが可能になります。

もし、それではバーベルを挙上できなかったり、コントロールするのが難しい場合は、バーベルの重量を軽くしましょう。

しっかりと、適切なフォーム・適切な動作スピードで動作することができる重量に調整することが大切です。

最後に、ベンチプレスで効果を最大化させるためには、広い可動域をもって動作することが重要です。

そのため、胸に触れるくらい胸ギリギリまでバーベルをおろすようにしましょう。そうすることで、勢いと反発が生まれるのを防ぎ、非常に効果的なベンチプレスでのトレーニングが可能になります。

お尻を浮かせない

お尻を浮かせると胸のブリッジが高くなりすぎてしまい、十分な大胸筋のストレッチ(伸展)が得られなくなり負荷が入りにくくなってしまいます。

また、お尻を浮かせるとより強い脚力でバーベルを挙上することができるため大胸筋への負荷が分散してしまう可能性もあります。

可動域を大きく広く、大胸筋をストレッチしきる

ベンチプレスではしっかりと大胸筋の筋繊維が伸ばされ、十分なストレッチ(伸展)の感覚があるまで落とす意識が大切です。

しっかりおろすことで大胸筋が大きくストレッチ(伸展)され、より多くの大胸筋筋繊維に負荷を与えることができます。可動域を短くするとそれだけ負荷も小さくなります。

可動域を短くするとより高重量を扱うことができますが、筋肥大のメカニズムで考えると、効率的なやり方とは言えません。また高重量を扱う際は正しいフォームでないと関節・腱・筋肉を怪我することにもつながるので注意が必要です。

可動域は大きく、しかし肘は伸ばしすぎないという意識が重要です。

フォームが安定しない場合はスミスマシンを使用する

フリーウェイトのベンチプレスのフォームを習得するためには、スミスマシンは不向きであると解説しましたが、それでも適切なフォームの習得が難しい場合、そのまま続けてしまうと怪我をしてしまったり、非効率なトレーニングになってしまうため、スミスマシンを使用したベンチプレスを行うのも、一つの手です。

フリーウェイトのバーベルでベンチプレスを行う際、バーベルの軌道がブレてしまっていたり、フォームが崩れやすい方は、スミスマシンを使用することをおすすめします。

スミスマシンはバーベルやダンベルといったフリーウェイトとは異なり、バーベルの軌道が固定されているため、前後左右にフォームのブレなく安定したトレーニングが可能になります。

またセーフティバーがついているので万が一潰れてしまってもセーフティバーより下には落ちないので安全性の高いトレーニングができます。

そのため、フォームがまだ安定していない初心者の方にもおすすめな、ベンチプレスのバリエーションになります。

ベンチプレスをより効果的に活用できる大胸筋の筋トレメニューの順番

効果的に質の高いトレーニングを実現するためにトレーニングメニューの構成には基本的な順番が存在します。

そのためには、多関節運動(コンパウンド種目)と単関節運動(アイソレート種目)という概念があります。ここでしっかり覚えて効果的なトレーニングを実践しましょう。

多関節運動(コンパウンド種目)

複数の関節・筋肉を使用する種目を指します。

ベンチプレスもコンパウンド種目の一つになります。ベンチプレスでは主に肩関節・肘関節・手首を使用し、それに伴う筋肉である大胸筋・三角筋(前部)・上腕二頭筋・上腕三頭筋を多く使用します。この他にも補助筋として背中や脚の出力も使用します。

多くの筋肉を同時に使用、出力するため必然的に使用重量は重くなります。そのため多くの筋肉に負荷を与えることが可能になります。

冒頭でも説明しましたが、パワーリフティングという重量挙げのスポーツはこのコンパウンド種目のBIG3(ベンチプレス・スクワット・デッドリフト)のトータル挙上重量を競うスポーツです!

単関節運動(アイソレート種目)

一つの関節のみ使用する種目を指します。

例えばダンベルカールもアイソレート種目になります。肘関節のみを使用し、肘を上下に動かす種目ですね!

アイソレート種目は一つの関節・筋肉のみを使用するため、コンパウンド種目と比べて使用重量は軽くなります。

アイソレート種目のメリットは一つのターゲットとなる筋肉に対し重点的に負荷を与えることが可能な点です。

また使用重量が軽くなるため、コンパウンド種目と比べて関節や筋肉への負荷も低いため安全なトレーニングが可能になります!

多関節運動(コンパウンド種目)→単関節運動(アイソレート種目)の順番がポイント

上記にそれぞれの解説がありますが、多関節運動は多くの関節と筋肉を使用するため使用重量が重くなります。

そのため先にアイソレート種目からトレーニングを始めてしまうとその後のコンパウンド種目で補助筋や副次的な筋肉群が疲労により重量が扱えなくなってしまいメインの対象筋をしっかり鍛えこむことができなくなってしまうのです。

そのため、トレーニングの順番は多関節運動(コンパウンド種目)→ 単関節運動(アイソレート種目)の順でトレーニングすることが基本的な流れとなります。

多関節運動からトレーニングをすることで、筋肉が疲労し高重量が扱えなくなったとしても単関節運動では使用重量は軽くなるためその影響は受けずにしっかりと鍛えこむことができます。

ベンチプレスの効果的な重量設定・回数・セット数について

ベンチプレスで効果的にトレーニングするためには適切な重量設定・回数・セット数が非常に重要です。

このうちどれか一つでも間違ったやり方だと効果が半減してしまい、結果が期待できなくなってしまいます。

ここで確認して、最大限の効果を得られるベンチプレスを行っていきましょう。

効果的な重量設定について

ベンチプレスは、多関節運動種目(コンパウンド種目)のため、必然的に使用重量は重くなります。

 

まずは適切なフォームで挙げられる重量で実践していただき、フォームが崩れない重量の範囲内で、重量を伸ばしていくようにしましょう。

回数の違いによる効果について

  • 筋出力向上  1~5回

MAX重量を伸ばしたい場合は、筋出力が向上するメニュー組みがオススメです。1-5回/1setが限界の重量を扱うようにしましょう。

  • 筋量向上   6~10回

筋肉を大きくしたい(筋肥大)を目的とする場合は、筋肉量が向上するメニューを。6-10回/1setが限界の重量を扱うようにしましょう。

  •  筋持久力向上 12~15回

筋持久力アップを目的とする場合は、12-15回/1setが限界の重量を扱うようにしましょう。

大胸筋の筋肥大に効果的なセット数について

一般的には最低でも“3セット”と聞いたことがあるかもしれませんが、これでは少ないです。

3セットのみでは筋肥大に十分な負荷を与えられずに効果が表れにくいです。

最低でも5セット以上10セット以下

最低でも5セット以上はトレーニングすることをおすすめします。

筋肥大に効果的な負荷を与えるには筋肉の緊張時間を長くし、かつしっかり重量をかけてオールアウト(追い込み切る)することが重要になります。

また、筋出力向上の観点からしても5セット以上でないとすべての筋繊維が使用されずに使用重量もあまり発揮されません。つまり3セットではウォーミングアップレベルでしかないということになります。

パワーリフティングのトレーニングでも基本的に8セット・10セットというのはごく普通のトレーニング強度です。それくらいのセット数で追い込まなければ目に見える効果はなかなか表れてくれません。

しっかりとオールアウトさせることを意識してください。

ベンチプレスをより効果的にを行うストレッチについて

ベンチプレスは前述にもありますが腰や背中への負荷が大きいため、必ず入念なストレッチをしてからトレーニングすることを心がけて下さい。

背中や腰のストレッチをすることで柔軟性が向上し、出力向上や可動域も広がるため全体的なパフォーマンス向上につながり、体が温まることで血流がよくなり怪我のリスクも軽減させることができます。

トレーニング後も同様にしっかりとストレッチすることが重要です。トレーニング後は筋肉疲労や疲労物質が身体に蓄積し筋肉が緊張することで張りも出てきます。このため入念なストレッチで筋肉の緊張をほぐし、筋肉をOFFの状態に戻すことで後々の筋肉痛軽減や怪我の予防やパフォーマンス低下を防ぐことができます。

フォームローラーでセルフマッサージをしてさらなるパフォーマンス向上へ

フォームローラーを使用することで、簡単にセルフマッサージ(筋膜リリース)ができます。

筋膜リリースは、通常のストレッチだけではほぐせない体のコリや張りをより効果的に解消することができます。背中や腰に使用すれば柔軟性もより向上するため、著者AKIもBIG3トレーニング前と後には必ずフォームローラーを使用しています。

フォームローラーの驚くべき効果!筋膜リリースで体のパフォーマンスを飛躍的に向上させる秘密兵器!

まとめ

いかがでしたでしょうか?

ベンチプレスという大胸筋を鍛えるトレーニングの一種目にしても、これだけたくさんのテクニックとセット法が存在するということを知っていただけたかと思います。

それぞれのテクニック・セット法には長所・短所があるため、ご自身の目的に合わせて、自分に合うトレーニング法を実践していただければと思います。

それに加えて、もう一つ大切なことがあります。

それは、あなたがどんな肉体になりたいのか今一度目的意識を明確化することです。自分が目指す肉体を実現するためにはどこの筋肉をどのように鍛え、どんな食事を摂る必要があるのか、それをまず初めに考えることがなによりも大切なことです。

ただ闇雲に重い重量を扱っていても、怪我のリスクの高い非効率なトレーニングになってしまいます。

「成果を生み出すための正しい思考を持ち、それが正しい行動を導き、結果につながる」わけです。

筋トレしながらも常に論理的に思考し、考えながらトレーニングをしなければ理想の肉体の実現は夢となってしまいます。

ボディメイクとは人体のメカニズム、科学的反応を用いて作り上げるものです。ただウェイトを持って上げ下げすれば美しい肉体になるわけではありません。

トレーニングノウハウはもちろん大切ですが、それより大切な根本的な部分を忘れないようにしてトレーニングをしていただきたいと思います。

そうすればきっとあなたの思い描く肉体を手に入れ、あなたの思い描く素敵な人生を歩むことができるようになります。

“No pain No gain”

他にもある、大胸筋の効果的なトレーニング種目と怪我防止について、次の記事も確認しましょう!

ベンチプレス初心者必読!モテマッチョになるための重量とフォームのやり方を完全解説!!

怪我防止!ベンチプレスで肩を痛めやすいフォームと5つの予防策

ベンチプレスの罠!あなたも陥りやすい16個の間違ったフォームと改善法、肩を痛めないための5つの注意点について!

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AKI

AKI

自転車トライアル全日本選手からバルク系ボディメイク研究家、パワーリフティングの世界へ。 2018年ベンチプレス選手権93kg級優勝。

↑ゴリペディア管理人太郎もメンバーです。一緒にカラダづくりを楽しみ習慣化しましょう^^