【要確認】懸垂の効果的なやり方と最大限背中に効かせる方法について解説していきます!
筋トレを本格的にしていない方でも、一度はやったことがある、「懸垂(チンニング)」
懸垂(チンニング)は背中全体を鍛えることのできる効果的な自重トレーニング種目で、背中の逆三角形のVシェイプを作るのに最適な種目です。
この懸垂(チンニング)を普段のトレーニングとして取り組むことで、男らしい逆三角形のかっこいい体を手に入れましょう。
今回はそんな懸垂(チンニング)のやり方と、効果的な聞かせるためのコツ・テクニックについて、解説していきます!
この記事の目次
懸垂(チンニング)の概要

懸垂(チンニング)は、自重を利用して行う、主に背中の筋肉全体を鍛えることのできるトレーニング種目。
背中の筋肉のほかにも、バリエーションによって大胸筋(胸)や上腕二頭筋(腕の力こぶ)の筋肉も同時に鍛えることもできるため、効果の範囲が広いトレーニング種目でもあります。
「背中の逆三角形(Vシェイプ)を作りたい」「引き締まった背中を手に入れたい」という方はもちろんのこと、各種スポーツ競技などで、背筋を強化し、引っ張る力をつけたい方にもおすすめなトレーニング種目です。
懸垂(チンニング)では下記の筋肉群を同時に鍛えることができます。
- 大胸筋(胸の筋肉)
- 上腕三頭筋(二の腕の裏)
- 上腕二頭筋(二の腕の表側)
- 僧帽筋(首から肩にかけての筋肉)
- 広背筋(羽と呼ばれる筋肉)
- 大円筋
- 三角筋後部とは
- 菱形筋
- 腹直筋
- 腹斜筋
グリップの握り方・手幅を変えることで、重点的に鍛えたい箇所を変えることができるのも、この懸垂(チンニング)の魅力の一つです。
基本的にぶら下がることのできる場所さえあれば、簡単に取り組むことのできる筋力トレーニングのため、初心者の方でも始めやすい種目と言えます。
懸垂(チンニング)は、肘関節・肩関節の複数の関節を含む、多関節運動種目(コンパウンド種目)に分類されます。
【参考記事】上半身を代表する大きな筋肉である、大胸筋と上腕三頭筋のトレーニング
懸垂(チンニング)のやり方
【懸垂(チンニング)のやり方・フォーム】
- チンニングバーを肩幅より1.5程度広く順手で握り、ぶら下がります
- 足を後ろで組むと姿勢が安定しやすくなります
- 胸を大きく突き出すように胸を張りましょう
- 背中を反るように意識します
- これでスタートポジションは完成です
- 肩甲骨を寄せるようにして背中の力で体を上げていきます
- できるだけ、顎や胸の上部につくまで体を引き上げていきます
- ゆっくりと肘を伸ばして体を下げていき、スタートポジションに戻ります
- 広背筋がしっかりとストレッチ(進展)するのを感じるまで腕を伸ばしていきましょう
- 上記の動作を繰り返します
懸垂(チンニング)の目安は8~15回×3セット。フォームと姿勢の維持が少々難しいため、まずは適切なフォームを体で覚えるまで練習しましょう。
効果的に効かせるコツ
- 常に胸は大きく張ったまま動作するようにしましょう。
- 肩が上がりやすいですが、肩は下げて動作することを心がけましょう
- 大きな可動域で動作することで、対象筋に効果的な負荷を与えることができます。
- 背中を反る意識で動作しましょう
懸垂(チンニング)のバリエーション
懸垂(チンニング)には多様なバリエーションが存在します。それぞれの特徴・効果をしっかりと理解し、理想的な肉体の実現に、効果的なトレーニングを実践していきましょう。
ネガティブ・チンニング
ネガティブ・チンニングは、ネガティブ動作(力を抑制して体を下ろしていく動作)をゆっくり行うことで、通常よりも大きな刺激を対象筋に与えることができるチンニング種目。
筋肉は収縮するタイミングよりも、伸展(筋肉が伸ばされる)際に筋肥大に効果的な負荷が加わるため、ゆっくりと伸ばすネガティブ・チンニングは筋肥大に効果的な方法です。
チンニングの場合であれば、腕を伸ばす動きがネガティブ動作になります。
ネガティブ・チンニングで効果的に鍛えるコツは、ゆっくりと下ろすこと。
上がり切ったトップポジションから、時間をかけて下ろす(筋肉を伸ばす)ことで、対象筋は長く緊張しつづけることになり、大きな負荷がかかることになります。5秒~10秒ほどかけてゆっくりと下ろしていきましょう。
【ネガティブ・チンニングのやり方・フォーム】
- チンニングバーを肩幅より1.5程度広く順手で握り、ぶら下がります
- 足を後ろで組むと姿勢が安定しやすくなります
- 胸を大きく突き出すように胸を張りましょう
- 背中を反るように意識します
- これでスタートポジションは完成です
- 肩甲骨を寄せるようにして背中の力で体を上げていきます
- できるだけ、顎や胸の上部につくまで体を引き上げていきます
- 5秒~10秒ほどかけてゆっくりと下ろしていき、スタートポジションに戻ります
- 広背筋がしっかりとストレッチ(進展)するを感じるまで腕を伸ばしていきましょう
- 上記の動作を繰り返します
懸垂(チンニング)の目安は8~12回×3セット。フォームと姿勢の維持が少々難しいため、まずは適切なフォームを体で覚えるまで練習しましょう。
効果的に効かせるコツ
- ネガティブ動作でゆっくりと体をおろすときに、肩に力が入ることで肩が上がりやすいので、力を抜いて肩を落とすことを意識しましょう。
- 常に胸は大きく張ったまま動作するようにしましょう。
- 大きな可動域で動作することで、対象筋に効果的な負荷を与えることができます。
- 背中を反る意識で動作しましょう
ビハインドネック・チンニング
通常のチンニングの場合、顔の前に懸垂バーがくるように動作しますが、ビハインドネック・チンニングは、首の後ろにバーを引き寄せるようにして行うチンニングで、「大円筋」を効果的に鍛えるトレーニングになります。
ビハインドネック・チンニングのポイントは、背中を少し丸めて動作することです。
こうすることで、大円筋に重点的に負荷を加えることができます。
しかし、ビハインドネック・チンニングは肩関節の柔軟性が必要な筋トレであるため、初心者や肩関節の固い方が行うと肩関節を痛めてしまう可能性があります。難易度が比較的高いため、ジムのトレーナーやパーソナルトレーナーにフォームをチェックしてもらいながら取り組むことをおすすめします。
【ビハインドネック・チンニングのやり方・フォーム】
- チンニングバーを肩幅より1.5程度広く順手で握り、ぶら下がります
- 足を後ろで組むと姿勢が安定しやすくなります
- 背中を少し丸ませて、胸が内側に気持ち入る姿勢を作ります
- これでスタートポジションは完成です
- 肩甲骨を寄せるようにして背中の力で体を上げていきます
- 首の後ろの付け根にバーが触れるくらいの感覚で体を上げていきましょう
- ゆっくりと肘を伸ばして体を下げていき、スタートポジションに戻ります
- 広背筋がしっかりとストレッチ(進展)するのを感じるまで腕を伸ばしていきましょう
- 上記の動作を繰り返します
ビハインドネック・チンニングの目安は8~15回×3セット。フォームと姿勢の維持が少々難しいため、まずは適切なフォームを体で覚えるまで練習しましょう。
効果的に効かせるコツ
- 背中を少し丸めて胸を内側にしぼませるような姿勢で動作しましょう。
- 肩が上がりやすいですが、肩は下げて動作することを心がけましょう
- 大きな可動域で動作することで、対象筋に効果的な負荷を与えることができます。
タイプライター・チンニング
両手の間の中央の位置で体を上下させるのではなく、左右交互に体を引き上げて行う懸垂のバリエーションのひとつ。
上腕二頭筋のほか、大胸筋下部を強く刺激できるため、男らしく力強い胸板を作り上げられます。細かな動きをしっかりとマスターして、最高にかっこいい胸板を手に入れましょう。
タイプライター・チンニングで最も重要なコツは、一つ一つの動きを止めて行うこと。流れるように筋トレしてしまうと、対象筋に効果的な負荷を加えることはできません。
しっかりと効かせられるよう、適切な動作を意識しましょう。
【タイプライター・チンニングのやり方・フォーム】
- チンニングバーを肩幅より1.5程度広く順手で握り、ぶら下がります
- 足を後ろで組むと姿勢が安定しやすくなります
- 胸を大きく突き出すように胸を張りましょう
- 背中を反るように意識します
- これでスタートポジションは完成です
- 右(左)の懸垂バーを握っている位置まで体を斜めに引き上げていきます
- 肩甲骨を寄せるようにして背中の力で体を上げていきます
- できるだけ、顎や胸の上部につくまで体を引き上げていきます
- ゆっくりと肘を伸ばして体を下げていき、スタートポジションに戻ります
- 広背筋がしっかりとストレッチ(進展)するのを感じるまで腕を伸ばしていきましょう
- 同様に左(右)と交互に動作します
- 上記の動作を繰り返します
タイプライター・チンニングの目安は8~15回×3セット。フォームと姿勢の維持が少々難しいため、まずは適切なフォームを体で覚えるまで練習しましょう。
効果的に効かせるコツ
- 左右それぞれに動作していくため、左右対称に動作することを心がけましょう。
- 常に胸は大きく張ったまま動作するようにしましょう。
- 肩が上がりやすいですが、肩は下げて動作することを心がけましょう
- 大きな可動域で動作することで、対象筋に効果的な負荷を与えることができます。
- 背中を反る意識で動作しましょう
片手懸垂(ワンアーム・チンニング)
「最強の懸垂トレーニング」と呼ばれるほど、最強度を誇る片手懸垂。
負荷が非常に大きく分、得られる効果も凄まじいです。広背筋に効くのはもちろん、握力強化も期待できます。
トレーニングチューブを使用することで、完全に片手で懸垂ができなくても、片方の腕に重点的に鍛えることができるバリエーションでもあります。
【片手懸垂(ワンアーム・チンニング)のやり方・フォーム】
- チンニングバーを片方の手で逆手で握り、ぶら下がります
- 足を後ろで組むと姿勢が安定しやすくなります
- 胸を大きく突き出すように胸を張りましょう
- 背中を反るように意識します
- これでスタートポジションは完成です
- 肩甲骨を寄せるようにして背中の力で体を上げていきます
- できるだけ、顎や胸の上部につくまで体を引き上げていきます
- ※片手で体を上げることが出来ない方は、トレーニングチューブやベルトを使用し、もう片方の腕で補助しながら動作することができます。動画を参照ください。
- ゆっくりと肘を伸ばして体を下げていき、スタートポジションに戻ります
- 広背筋がしっかりとストレッチ(進展)するのを感じるまで腕を伸ばしていきましょう
- 上記の動作を繰り返します
片手懸垂(ワンアーム・チンニング)の目安は8~15回×3セット。フォームと姿勢の維持が少々難しいため、まずは適切なフォームを体で覚えるまで練習しましょう。
効果的に効かせるコツ
- 常に胸は大きく張ったまま動作するようにしましょう。
- 肩が上がりやすいですが、肩は下げて動作することを心がけましょう
- 大きな可動域で動作することで、対象筋に効果的な負荷を与えることができます。
- 背中を反る意識で動作しましょう
ワイドグリップ・チンニング
【ワイドグリップ・チンニングのやり方・フォーム】
- チンニングバーを肩幅より1.5程度広く順手で握り、ぶら下がります
- 足を後ろで組むと姿勢が安定しやすくなります
- 胸を大きく突き出すように胸を張りましょう
- 背中を反るように意識します
- これでスタートポジションは完成です
- 肩甲骨を寄せるようにして背中の力で体を上げていきます
- できるだけ、顎や胸の上部につくまで体を引き上げていきます
- ゆっくりと肘を伸ばして体を下げていき、スタートポジションに戻ります
- 広背筋がしっかりとストレッチ(進展)するのを感じるまで腕を伸ばしていきましょう
- 上記の動作を繰り返します
ワイドグリップ・チンニングの目安は8~15回×3セット。フォームと姿勢の維持が少々難しいため、まずは適切なフォームを体で覚えるまで練習しましょう。
効果的に効かせるコツ
- 常に胸は大きく張ったまま動作するようにしましょう。
- 肩が上がりやすいですが、肩は下げて動作することを心がけましょう
- 大きな可動域で動作することで、対象筋に効果的な負荷を与えることができます。
- 背中を反る意識で動作しましょう
ナローグリップ・チンニング
ナローグリップ・チンニングは懸垂バーを肩幅よりも短い位置(ナローグリップ)で握り、チンニングをすることで、通常のグリップやワイドグリップのチンニングと比べてより、背中の筋肉(広背筋・大円筋・脊柱起立筋など)がよりストレッチ(伸展)され、広い可動域を活かした効果的なトレーニングが可能になります。
そのため、肘を伸ばして体をおろしていく段階で、しっかりと肘を伸ばし切り、背中の筋肉がストレッチ(進展)する感覚があるまで、伸ばし切ることがポイントになります。
また、このとき対象筋の負荷を抜けないよう、伸ばし切りながらも力を抜かないことも大切です。
筋トレの効果を引き出すために必要な、筋肉の収縮・伸展をより意識して動作することを心がけましょう。
【ナローグリップ・チンニングのやり方・フォーム】
- チンニングバーを肩幅より短い位置で順手で握り、ぶら下がります
- 足を後ろで組むと姿勢が安定しやすくなります
- 胸を大きく突き出すように胸を張りましょう
- 背中を反るように意識します
- これでスタートポジションは完成です
- 肩甲骨を寄せるようにして背中の力で体を上げていきます
- できるだけ、顎や胸の上部につくまで体を引き上げていきます
- ゆっくりと肘を伸ばして体を下げていき、スタートポジションに戻ります
- 背中全体がしっかりとストレッチ(進展)するのを感じるまで腕を伸ばしていきましょう
- 上記の動作を繰り返します
ナローグリップ・チンニングの目安は8~15回×3セット。フォームと姿勢の維持が少々難しいため、まずは適切なフォームを体で覚えるまで練習しましょう。
効果的に効かせるコツ
- 背中全体をしっかりとストレッチ(進展)することが大切ですが、負荷が抜けないよう注意が必要です。
- 常に胸は大きく張ったまま動作するようにしましょう。
- 肩が上がりやすいですが、肩は下げて動作することを心がけましょう
- 大きな可動域で動作することで、対象筋に効果的な負荷を与えることができます。
- 背中を反る意識で動作しましょう
リバースハンド・ナロー・チンニング
リバースハンド・ナロー・チンニングは、通常の背中を鍛えるチンニングとは異なり、大胸筋と上腕二頭筋を鍛えることのできるトレーニング種目です。
一見同じような動作に見えるこのチンニングは、リバースハンド(逆手)で握りチンニングを行うことで、男性は大胸筋を分厚く逞しい体に、女性は美しいバストアップに効果が期待できる優れたトレーニング種目です。
やり方は、リバースハンド(逆手)でグリップを握りますが、握り幅は拳一個分程度か拳同士が触れるくらいの手幅が理想です。
肩甲骨を寄せるようなイメージで体を引き上げます。引き上げる際、上腕二頭筋と大胸筋の筋肉に負荷が加わっているのを感じながら引き上げると効果的です。
こちらのトレーニング種目は、今まで紹介してきたチンニングの中でも比較的難易度が高めなので、しっかりとフォームを確認し、効果的なトレーニングを実践していきましょう。
【リバースハンド・ナロー・チンニングのやり方・フォーム】
- 懸垂バーをリバースハンド(逆手)で握ります。
- 握り幅は拳一個分程度か拳同士が触れるくらいの手幅ぶら下がります
- 足を後ろで組むと姿勢が安定しやすくなります
- 胸を大きく突き出すように胸を張りましょう
- 背中を反るように意識します
- これでスタートポジションは完成です
- 肩甲骨を寄せるようにして大胸筋・上腕二頭筋の力で体を上げていきます
- できるだけ、顎や胸の上部につくまで体を引き上げていきます
- ゆっくりと肘を伸ばして体を下げていき、スタートポジションに戻ります
- 大胸筋がしっかりとストレッチ(進展)するのを感じるまで腕を伸ばしていきましょう
- 上記の動作を繰り返します
リバースハンド・ナロー・チンニングの目安は8~15回×3セット。フォームと姿勢の維持が少々難しいため、まずは適切なフォームを体で覚えるまで練習しましょう。
効果的に効かせるコツ
- 大胸筋をしっかりとストレッチ(進展)することが大切ですが、負荷が抜けないよう注意が必要です。
- 常に胸は大きく張ったまま動作するようにしましょう。
- 肩が上がりやすいですが、肩は下げて動作することを心がけましょう。
- 大きな可動域で動作することで、対象筋に効果的な負荷を与えることができます。
- 大胸筋と上腕三頭筋の負荷を感じながら動作しましょう。
L字・チンニング
L字・チンニングは、背筋、腹筋、上腕二頭筋など、上半身全体を効果的に鍛えることのできるトレーニング種目です。
しかしその分、通常のチンニングよりも難易度が高いので、トレーニングに慣れてきたときに挑戦するようにしましょう。
やり方は、順手もしくは逆手でグリップを握り、脚を上げて体がL字型になるようにキープします。
その状態から、脚を下げずに体全体を引き上げていきます。ポイントは脚が下がらないように、腹筋と背筋に常に力を入れておくことです。
初めのうちは慣れないのでなかなか回数をこなせないと思いますが、動作に慣れれば十分な効果が得られるくらい回数をこなせるようになります。
【L字・チンニングのやり方・フォーム】
- チンニングバーを肩幅より1.5程度広く順手もしくは坂手で握り、ぶら下がります
- 膝を伸ばし、お尻からつま先までを地面と平行になるまで脚を上げます
- このL字のままキープします
- 胸を大きく突き出すように胸を張りましょう
- 背中を反るように意識します
- これでスタートポジションは完成です
- 肩甲骨を寄せるようにして背中の力で体を上げていきます
- できるだけ、顎や胸の上部につくまで体を引き上げていきます
- ゆっくりと肘を伸ばして体を下げていき、スタートポジションに戻ります
- 広背筋がしっかりとストレッチ(進展)するのを感じるまで腕を伸ばしていきましょう
- 上記の動作を繰り返します
L字・チンニングの目安は8~15回×3セット。フォームと姿勢の維持が少々難しいため、まずは適切なフォームを体で覚えるまで練習しましょう。
効果的に効かせるコツ
- 足の先の位置が下に下がりやすいので、常に位置をキープするよう心がけましょう。
- 常に胸は大きく張ったまま動作するようにしましょう。
- 肩が上がりやすいですが、肩は下げて動作することを心がけましょう
- 大きな可動域で動作することで、対象筋に効果的な負荷を与えることができます。
- 背中を反る意識で動作しましょう
懸垂(チンニング)ができない方におすすめなバリエーション
チューブ・チンニング
懸垂(チンニング)は懸垂バー以外に器具が必要ないトレーニングですが、本格的な筋トレをしたことがない場合、「懸垂ができない」「できても2〜3回だけ」という人は多いでしょう。
ベンチプレスやスクワットと異なり、懸垂は自重を利用して行うため、ウェイトの調整が難しいです(自重より負荷を重くするのは簡単です)。そこで、懸垂ができないという人はゴムチューブを活用しましょう。
ゴムチューブの張力を補助として利用することで、懸垂の回数を重ねることができるため、効果的な負荷を対象筋に対し、与えることができます。
【チューブ・チンニングのやり方・フォーム】
- 片膝を90度に折り曲げ、スネにゴムチューブを引っかけます
- ゴムチューブの端をそれぞれの手で握り、チンニングバーをゴムチューブごと握ります
- 体を浮かせ、足を後ろで組みます
- 胸を大きく突き出すように胸を張りましょう
- 背中を反るように意識します
- これでスタートポジションは完成です
- 肩甲骨を寄せるようにして背中の力で体を上げていきます
- できるだけ、顎や胸の上部につくまで体を引き上げていきます
- ゆっくりと肘を伸ばして体を下げていき、スタートポジションに戻ります
- 広背筋がしっかりとストレッチ(進展)するのを感じるまで腕を伸ばしていきましょう
- 上記の動作を繰り返します
チューブ・チンニングの目安は8~15回×3セット。フォームと姿勢の維持が少々難しいため、まずは適切なフォームを体で覚えるまで練習しましょう。
効果的に効かせるコツ
- 常に胸は大きく張ったまま動作するようにしましょう。
- 肩が上がりやすいですが、肩は下げて動作することを心がけましょう
- 大きな可動域で動作することで、対象筋に効果的な負荷を与えることができます。
- 背中を反る意識で動作しましょう
インバーテッド・ロウ(斜め懸垂)
インバーテッド・ロウ(斜め懸垂)は、鉄棒や、スミスマシンのバーベルを、自分の胸のバストトップのあたりの高さにバーがくるように体の位置で体を斜めして足を地面につけたまま行う、懸垂(チンニング)のバリエーションの一つです。
インバーテッド・ロウは、斜めの角度で動作するため、広背筋よりも僧帽筋や「ローテータカフ」に強く負荷がかかってしまいます。
ローテータカフとは、(棘上筋、棘下筋、小円筋、肩甲下筋)という複数の筋肉群です。
そのため背中(特に広背筋)を意識することが基本フォーム以上に重要になります。また、通常のチンニングと比べると、負荷が軽いため、回数は自分の出来る限界まで行うと効果的です。
このインバーテッド・ロウで背中の筋力がつき、背中の筋肉の使い方を習得できたらチンニングに挑戦してみてください。
【インバーテッド・ロウ(斜め懸垂)のやり方・フォーム】
- 鉄棒または、スミスマシンのバーベルを使用します
- 自分の胸のバストトップのあたりの高さにバーがくるように体の位置を調整します
- スミスマシンの場合は、バストトップの位置にバーが来るようにバーを調整します
- バーを肩幅より1.5程度広く順手で握り、体が45度程度になるくらいまで斜めの姿勢を作ります
- 脚は伸ばし切ったまま角度を固定することを意識しましょう
- 姿勢はまっすぐ美しい直線を意識しましょう
- 胸を大きく突き出すように胸を張りましょう
- 背中を反るように意識します
- これでスタートポジションは完成です
- 肩甲骨を寄せるようにして背中の力で、バーが胸につくまで体を上げていきます
- ゆっくりと肘を伸ばして体を下げていき、スタートポジションに戻ります
- 広背筋がしっかりとストレッチ(進展)するのを感じるまで腕を伸ばしていきましょう
- 上記の動作を繰り返します
インバーテッド・ロウ(斜め懸垂)の目安は8~15回×3セット。フォームと姿勢の維持が少々難しいため、まずは適切なフォームを体で覚えるまで練習しましょう。
効果的に効かせるコツ
- 常に胸は大きく張ったまま動作するようにしましょう。
- 肩が上がりやすいですが、肩は下げて動作することを心がけましょう
- 大きな可動域で動作することで、対象筋に効果的な負荷を与えることができます。
- 背中を反る意識で動作しましょう
正しいフォームがなによりも大切!
懸垂(チンニング)だけでなく、すべてのエクササイズ・種目では基本的な動作フォームがなによりも大切です。
まずは正しいフォームをしっかりと身につけ、体で覚えることで最も効率的に対象筋への負荷を与えることができるので理想の肉体を作り上げることが可能になります。
間違ったフォームのままトレーニングを続けると対象筋以外の筋肉も使ってしまい、適切な負荷が入らずいつまでたっても肉体に変化のない質の低いトレーニングになってしまいます。
それだけではなく関節・筋肉・腱を痛めてしまい怪我につながってしまいます。1度怪我をすると、完治するまでその部位を鍛えることができなくなるのでその期間に筋肉を失ってしまう上、他の部位のトレーニングに影響が出る可能性まであり、最悪な結果となってしまいます。


ここでまず覚えていただきたいのは、正しいフォームを覚えることが理想の肉体への一番の近道であるということ。
「怪我」は筋トレの中で一番気を付けなければいけない「脅威」だということです。
懸垂(チンニング)で鍛えられる部位
懸垂(チンニング)を活用して鍛えられる部位は非常に多いです。
ここで、鍛えられる筋肉の部位を理解することで、より効果的に、より効率的にトレーニングをしていきましょう。
大胸筋(胸の筋肉)
リバースグリップ系チンニングのメインターゲットである「大胸筋」


大胸筋は上部(インクライン)下部(デクライン)内側(インサイド)外側(アウトサイド)と区別されていて大胸筋と一言で言っても胸のトレーニングではこの4つの部位それぞれに効果的なエクササイズがあるため覚えておくといいでしょう。
厚い大胸筋は男らしさを表現することができる花形的存在の筋肉です。またTシャツをかっこよく着こなすためにはこの大胸筋の発達は必要不可欠と言えるでしょう。
また、他の筋肉と違って鍛えれば鍛えるほど目立つやすい筋肉です。
例えば、お腹や脚周りの筋肉は服を脱がないと目立ちにくいです。しかし、胸の筋肉(大胸筋)は服を着た上でもはっきりとわかります。多少お腹にお肉が乗っていたとしても、大胸筋の方が膨らんでいれば、服の上からは大胸筋の発達した引き締まったように見せることができます。
女性にも大胸筋を鍛えることのメリットがあります。
大胸筋を鍛えることで、バストラインが崩れるのを防ぐことができ、バストラインを上げる効果が期待できます。バストラインを綺麗にキープすることができます。
上腕三頭筋(二の腕の裏)


そもそも上腕三頭筋とはどんな筋肉なのか、筋トレメニューをご紹介する前に、上腕三頭筋という筋肉について解説していきます。
上腕三頭筋は、(長頭・内側筋・外側筋)という3つの筋肉から構成される複合筋です。
腕を伸ばした時に、腕の後ろ側に浮き出てくる筋肉が上腕三頭筋ですが、部位を知るためにも実際に見て触って確認することをおすすめします。
長頭の働きと部位に関して
長頭(画像の赤色部分)とは、肩甲骨関節下結節というところに付着している筋肉であり、肘関節の伸展動作だけでなく、肩関節の伸展動作に関わる働きをしています。
少々難しい用語が出ていますが、上腕三頭筋の中でも長頭だけが肩にまで伸びている筋肉で、腕を伸ばした時に内側にある筋肉を指します。上腕を内転方向に動かす際にも使われる筋肉です。
そのため、長頭を鍛える事で筋肥大だけでなく、スポーツ競技全般における能力の向上に役立つと言われています。
効果的に鍛えるコツ
長頭に効かせるためには、極力上腕を体幹に近づけて行う事が大切です。
具体的には、脇を締めて行うと長頭への刺激を実感できます。その際、肘は固定しながら行うのもポイントです。
短頭(内側頭・外側頭)の働きと部位に関して


短頭とは、内側頭(画像の緑色部分)と外側頭(画像の黄色部分)をまとめて表現した言葉であり、肘関節収縮時だけに作用する働きをしています。腕を伸ばした時に外側にある筋肉を指します。上腕を内転方向に動かす際にも使われる筋肉です。
鍛える上でのコツ
短頭に効かせるためには、やや肘を開き気味に行うことで短頭への刺激を実感できます。長頭と同様に、肘は固定しながら行う事がポイントになります。
上腕二頭筋(二の腕の表側)


上腕二頭筋は手のひらを上に向けたときに二の腕の表側に位置する筋肉で、肘を曲げる動作「肘関節屈曲」時に使用される筋肉部位です。
肘を曲げたときに盛り上がる“力こぶ”がまさにこの上腕二頭筋になります。
この筋肉は肩から肘までをつないでいる筋肉で、腕の太さを表現する上で一番大切な部位と言えます。女性の場合は二の腕の表側のたるみを解消するために鍛える必要がある部位とも言えます。
肘を曲げる動作のときに使用される筋肉です。
【参考記事】太く大きな腕を手に入れるためのトレーニング
僧帽筋(首から肩にかけての筋肉)


僧帽筋は首から肩にかけての筋肉で、前・後から見たときに背中の大きさを表現することができる部位です。
この僧帽筋を鍛えることで、なで肩解消やいかり肩解消に効果があります。この部位もチンニングで鍛えることが可能ですので是非とも効果的に鍛えていただきたい部位です。
ちなみに、この僧帽筋を鍛えることで逆三角形よりも美しいとされている、“ひし形”の背中を手に入れることができるためおすすめな部位になります。
Tシャツを着こなす上でも欠かすことのできない筋肉と言えるでしょう。
【参考記事】僧帽筋だけじゃなく、背中全体に効果のあるトレーニング
広背筋(羽と呼ばれる筋肉)


広背筋は逆三角形の背中を作る上で一番重要な部位です。
腰の上あたりから肩の下あたりまであるこの広背筋は背中の逆三角形のシルエットを作るうえで一番重要な部位になります。
この広背筋の横への広がりが大きければ大きいほどウェストとの対比で逆三角形のシルエットにすることができるため背中の筋肉の王道部位と言えるでしょう。
広背筋は本来、体幹の中の一つの筋肉に属しますが、大円筋と共に、肩関節の様々な動作(内転、内旋、伸展)に関与し、重要な役割を果たしています。
懸垂、ロープ・クライミング・綱引きのように、腕を伸ばした状態から身体を引き上げるという動作では、広背筋の関与が高まります。
大円筋
大円筋の働きは、広背筋と同様に、肩関節の内転、内旋、伸展動作に関与しています。
この筋肉は広背筋と共同に作用することが多い筋肉です。そのため大円筋は、”広背筋のヘルパー”とも呼ばれることがあります。
三角筋後部とは
下記3つが三角筋後部の主な働きになります。
- 肩の伸展(腕を後ろに引く動作)
- 肩の水平外転(水平に上げた腕を外側に絞る動作)
- 肩の外旋(肩後部にあるインナーマッスル)
【参考記事】三角筋に効くトレーニング
菱形筋
菱形筋群はその上部にある小菱形筋と下部にある大菱形筋の二つで構成され、僧帽筋に被さるように覆う菱形の筋です。
大きさなどに違いはありますが、形状も働きもほぼ同じで、主に肩甲骨を内転(引き寄せる働き)に作用し、また、肩甲挙筋、小胸筋と協同して肩甲骨を下方回旋させる働きがあります。
また、小菱形筋は肩甲挙筋とともに肩甲骨の拳上にも関与します。
小菱形筋、大菱形筋の筋力が弱くなってくると、肩甲骨が外転するので結果的に肩関節が内旋し、猫背のように背中が丸くなってしまいます。
腹直筋(腹筋)


腹直筋は、皆さんが想像する「腹筋」の部分で、お腹のど真ん中に縦に付いている筋肉です。
シックスパックそのものである6つのブロックだけでなく、ヘソの下から股下までの長い三角形の部分も腹直筋になります。
腹直筋の働きは、寝ている状態から起き上がるときなどに使われ、働くと体がお辞儀をするように曲がっていきます。正確には、脊柱の一個一個が前傾していくことで、曲がっていきます。これを体幹の屈曲と言います。
これが腹直筋を働かせた時の働きです。
腹斜筋(腹筋側面)


腹斜筋とは、「腹直筋」「腹横筋」と共に腹筋を形成している筋肉で、お腹の横にあたる筋肉を指します。腹斜筋はさらに2種類に分けられ、「外腹斜筋」・「内腹斜筋」の二つの筋肉が腹壁を作っています。横腹にコルセットのように巻き付き、体幹を安定させたり、排便を助ける働きを担っているのが内外腹斜筋です。
また、腹斜筋を鍛えることでくびれができ、メリハリのある身体に仕上げてくれます。このくびれが、かっこいいシックスパックを作る大きな要素となっているわけです。
懸垂(チンニング)の筋トレ効果
上半身全体の筋力アップ


チンニングを行うことで、一度に多くの筋肉を刺激することができます。
主力筋となる広背筋はもちろん、背中の筋肉である僧帽筋や大円筋、腕の力こぶの筋肉である上腕二頭筋、カラダを持ち上げるときに姿勢を維持するために必要な腹直筋などを同時に刺激します。
懸垂は複数の筋肉群が関与するため、全体的な筋力アップが見込めます。複数の筋肉を鍛えられるということは、短期間で体全体の筋肉の発達に効果があらわれます。バランスよく、全身を鍛えていきましょう。
代謝が上がることで太りにくく痩せやすくなる


懸垂でトレーニングをすることで、上半身全体の筋肉を鍛えることができるため、鍛えれば鍛えるほど、代謝機能を向上させることが可能です。
基礎代謝が上がれば、太りにくく痩せやすい“理想的”な身体を手に入れることができます。
見た目が洗練される


引き締まった細マッチョ、大きな体のゴリマッチョ、どちらを目指す上でも背中の筋肉は重要です。
細マッチョの場合は、広背筋を鍛えてることで作り上げることのできる「逆三角形」というボディが理想ですし、体も引き締まって見えます。
ゴリマッチョの場合は、当然ながら背中の筋肉は必要です。ここが不十分で胸筋や腕だけ鍛えてる人は、いかにも「見せ筋」という感じがします。
ボディメイク的観点からしても、この懸垂(チンニング)でトレーニングすることで得られるメリットは、非常に多いです。
健康的な肉体づくり


背中の筋肉を鍛える事で、正しい姿勢が維持しやすくなります。脊柱起立筋は真っ直ぐな背筋を維持する筋肉であり、広背筋も背中を全体的に後ろに引っ張るように作用する筋肉です。
それだけでなく、血行もよくなり良くなることで、肩こりや腰痛の改善につながります。姿勢矯正と相まって効果抜群です。
大きな筋肉を鍛えると人間の基礎代謝は上がり、痩せやすい体質へと変化していきます。
さらに、全身の筋肉への伝達神経が活性化させるため、筋肉がつきやすい体にもなっていきます。他の筋力トレーニングの効果も引き上げられます。
身体能力の向上


体の様々な動作には背中の筋肉は大きく関与しています。背中を鍛える事で日常生活のみならず、各種スポーツ競技のパフォーマンス向上に効果があります。
また、背中周りの筋肉を日常的に鍛えていることで、怪我の防止にもなります。腰を守るのはもちろん、懸垂では僧帽筋も鍛えることができるため、首の怪我も防止できます。
懸垂(チンニング)の筋トレ効果を高めるテクニック
懸垂(チンニング)トレーニングの効果をより高めるテクニックについて解説していきます。
質の高い負荷を大胸筋に与えることが重要で、そのためにはいくつかのコツがあるのでしっかりと習得しましょう。
ゆっくりと動作する(マッスルコントロール)


マッスルコントロールとは、筋肉の出力によりウェイトを扱い制御するという意味です。すべての種目に共通することですが、ウェイトの数字通りの負荷を筋肉に与えなければ、そのウェイトを扱っている意味がなくなってしまいます。
例えば、ベンチプレスでバーベルを下す際に力を抜いて勢いよくおろしてしまうと、100kgのバーベルでもおろす瞬間には実際に筋肉に負荷として乗っているウェイトの重量は50kgだったり、ゼロになっている可能性があります。
つまり負荷が入っている瞬間と入っていない瞬間があり、負荷が入っている瞬間でもその負荷はウェイトの数字より軽い場合があるということになります。これは非常に効率の悪い、質の低い効果的ではないベンチプレスということになります。
おろす際も力を抜かず、筋肉にウェイトの数字通りの負荷を乗せたままおろす意識を持つ必要があります。これがマッスルコントロールです。
対象筋を意識して動作する(マッスルマインドコネクション)


マッスルマインドコネクションとは、「筋肉と脳神経のつながり」です。
なかやまきんに君の筋肉ルーレットのように、大胸筋をピクッピクッと動かすのを想像するとわかりやすいかと思います。
彼は筋肉を自由自在に操ることが出来るからこそ、あの芸ができるのです。
筋肉を自在に操ることが出来るということは、筋トレでメインターゲットを効率的に効かせることが出来るということです。
“負荷を感じる”というのもこのマッスルマインドコネクションでは重要です。
トレーニング中にメインターゲットの部位に対し、負荷を感じながら動作させることで、効かせるべき部位だけに効かせることができます。
トレーニングマシンのように同じ動作を意識する


トレーニングマシン種目のように、毎回の動作を同じようにきれい適切なフォームを維持しながら動作することが大切です。
これを、ストリクトフォームと言います。
ストリクトフォームとは“正しい””正確な”“厳格な”という意味があり、つまり反動を使わず丁寧で正しいフォームという意味になります。
体の反動を使って動作をしてしまっている


すべての筋トレ種目に共通して言えることですが、体の反動を使うことでより高重量を扱えます。
これは非常にありがちな間違ったやり方で、対象筋以外の筋肉も使われてしまい、対象筋を補助してしまうことになってしまいます。
確かにこの動作をすると、挙がりそうにない重量でも案外簡単に挙げることができてしまいます。しかしこの反動を使ってしまうと、対象筋の負荷が逃げてしまい、効果のないトレーニングになってしまいます。
この間違ったフォームの対策法
ほとんどの原因はオーバーウェイト(自分に見合っていない重量)を扱っていることがほとんどです。体幹伸展動作をしなくても肘関節屈曲動作で挙げることができる重量を選択することが大切です。
これは先ほども紹介した“マッスルコントロール”です。
何度もしつこいかもしれませんが、非常に重要なポイントです。
オーバーウェイトによりウェイトに筋肉が扱われてしまうと効果は期待できません。ウェイトは、筋肉がコントロールして扱うことで意味のある価値ある負荷を与えることができます。
全ての筋トレはこのマッスルコントロールから始まります。
“チーティング”と“ストリクト”の概念を理解し、より効果の高い筋トレへ
筋トレには「チーティングフォーム」と「ストリクトフォーム」という概念が存在します。
ストリクトフォームとは“正しい”“正確な”“厳格な”という意味があり、つまり反動を使わず丁寧で正しいフォームという意味になります。
反対にチーティングフォームとは“反則”という意味があり、体の反動を使ってメインターゲット以外の筋肉を使用して行う自分で自分を補助することができるフォームという意味になります。
この2つの概念がトレーニングでは非常に効果的な役割を果たしてくれます。
ここで先ほどの“体の体幹伸展動作は間違ったフォームだ”と解説しましたが、これはこのチーティングじゃないのか?とお気づきになった方もいらっしゃるかと思います。
しかしこのチーティングというのはあくまで、“ストリクトフォームで挙がらなくなってから最後に追い込むために対象筋以外の筋肉を少しだけ使い、ぎりぎり対象筋の力のみで挙げられる程度の力で補助をするフォーム”なので、ただ闇雲に体の反動を使って動作するのとではまったたく意味が異なるわけですね。
この概念を踏まえた上で、しっかりと質の高い筋トレを行っていきましょう。
正しいフォームをしっかりと身につけ、体で覚えることで最も効率的に対象筋への負荷を与えることができるので、理想の肉体を作り上げることが可能になります。
間違ったフォームのままトレーニングを続けると、対象筋以外の筋肉も使ってしまい、適切な負荷が入らずいつまでたっても肉体に変化のない質の低いトレーニングになってしまいます。
ネガティブ動作はゆっくりと行う


筋肉への負荷が入る瞬間というのは「ポジティブ動作、力を入れてウェイトを挙げていくコンセントリック動作時」と、「ネガティブ動作、力を抑えてウェイトをおろしていくエキセントリック動作」の2つに分けることができます。
このエキセントリック動作はコンセントリック動作に比べるとより“1.7倍の高重量”を扱うことができるのでより強い刺激を筋肉に与えることが可能になります。
エキセントリック動作で負荷をしっかり入れるためには3秒~5秒程度長い緊張時間で刺激するのが理想です。
筋肉は筋繊維に傷がつくことで、修復段階で筋肉がより増強されるので、エキセントリック動作をゆっくり行うことでより筋肥大に適した負荷を与えられるということです。
懸垂(チンニング)で推奨するギア
懸垂トレーニングの効果を最大化することができる、トレーニングギアを活用することで、質の高いトレーニングを実践していきましょう。
握力を持続させるためのトレーニンググローブ
筋トレ初心者が陥りがちなのが、チンニングをしていると、数回足らずで握力が無くなってしまい、トレーニングが続行できなくなってしまうという現象です。
一般の人は棒にぶら下がるという習慣がないため、トレーニングし始めの方は腕や背筋よりも握力が先に失われてしまい、思うようにトレーニング出来ません。
それを防ぐためには、トレーニンググローブがおすすめです。これを使えばある程度握力を補助してくれるため、素手の時よりも長くぶら下がることができます。
また、素手での懸垂では手のひらにマメができることがあります。トレーニンググローブは手の保護にもなりますので、仕事柄手をきれいに保ちたいという方にもおすすめです。安価なものでは1000円程度で購入できるので、そこまで費用がかからず購入できます。
より握力を保持したい方は、本格的なトレーニンググッズ「パワーグリップ」がおすすめ
パワーグリップとは、握力をサポートしてくれるギアです。懸垂(チンニング)では素手のまま回数を重ねることが困難になります。
前腕筋は懸垂(チンニング)の対象筋である背中の筋肉と比べると小さいためその分出力も弱くなります。しかし背中の筋肉は大きく出力も大きいため高重量でない追い込み切れない場合があり、懸垂バーを握り続けるには限界があります。
そのためパワーグリップを使用することで少ない握力でもしっかりと懸垂の回数重ね続けることが可能になります。
パワーグリップは懸垂だけでなく、プル系種目(引っ張る種目)やローイング種目(引く種目)全般に使用することができるため、こちらのギアも用意していただくとトレーニングの質を向上させることができるうようになります。
ラットプルダウン・ダンベルローイング・ベントオーバーロー・ローイングマシンなどの背中の種目はすべて引く動作のためパワーグリップはおすすです!
【関連記事】パワーグリップの効果についてさらに詳しく
まとめ
いかがでしたでしょうか?
懸垂(チンニング)でトレーニングすることで得られるメリットの多さを知っていただけたかと思います。
正しいフォームで懸垂をすることで、男らしい逆三角形の背中を手に入れてください!
”男は背中で語る”という言葉がありますが、大きな背中はそれだけで頼りがいのある印象を与えることができるので、背中を鍛えて、背中で語れる男になりましょう!
懸垂(チンニング)が、あなたの生活をより豊かにしてくれること、間違いなしです!
”No pain No gain”
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AKI



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