腕立て伏せで大胸筋を筋肥大させる! 回数と頻度の大事なお話

大胸筋の筋力トレーニング

何か筋トレを始めようと思ったとき、多くの方が頭に浮かぶトレーニングメニューの一つに「腕立て伏せ」があります。

腕立て伏せの別名はプッシュアップ。

学生時代の部活で毎日やっていた方も多いでしょう。

筋トレで始めて習慣のように行っていたり、ただ気分転換ができるからと行ったりしている人も少なくありません。

自分が一人いればよく、道具も不要。

取り掛かりやすいだけに多くの人が行っている腕立て伏せですが、さまざまな疑問を持つこともあるでしょう。

たとえば、「腕立て伏せは毎日しない方がいいと聞いたけれど、本当?」や「回数は適当に決めているけれど、効果があるのかわからない…」といった疑問です。

そのため、ここでは意外と知らない定番の筋トレ「腕立て伏せ」の、効果的な回数と頻度について詳しく解説します。

腕立て伏せで大胸筋を肥大させたいという方は、参考にしてくださいね。

 

腕立て伏せなら毎日行ってもOK! 休息と注意点について

腕立て伏せの効果的な頻度は?毎日行っても大丈夫?

一般的に、筋トレをした次の日は体を休ませなくてはいけない、毎日してはいけない、と言われていますよね。

では、腕立て伏せも毎日してはいけないのでしょうか?

結論としては、腕立て伏せはOK。

休みなく毎日限界まで追い込んでも大丈夫です。

 

腕立て伏せは負荷がそこまで高くない

筋トレを行うと筋肉繊維に小さな張りや裂け目ができるため、それを癒やすための時間が必要です。

そのため、筋トレをしたら通常24時間~48時間は筋肉を休めなさいと言われるのですね。

しかし、腕立て伏せは自重トレーニング

自分の体重以上の負荷はかかりません。

つまり、ダンベルなどのフリーウエイト器具を使ったトレーニングのような高負荷はかからないのですね。

その結果、筋の断裂は多くないので、毎日行っても大丈夫ということです。

ちなみに、十分な休息なしに高負荷で激しいトレーニングをした場合、オーバートレーニングになります

オーバートレーニングは、食欲減退、睡眠障害、低テストストロン値、体重減少、安静時の心拍数の上昇、パフォーマンスの低下などを引き起こす深刻な状態。

そのため、高負荷の筋トレをする場合には必ず休息を取りましょう。

 

腕立て伏せを毎日行うさいの注意点

腕立て伏せに休息はそこまで重要ではありませんが、毎日行うならばいくつか注意しておきたいことがあります。

まず、ウエイトトレーニングなど高負荷なトレーニングと一緒に行わないこと。

腕立て伏せは強度が低く、毎日行っても問題ありません。

しかし、筋力肥大効果は高負荷トレーニングよりも低いメニューです。

とは言え、ウエイトトレーニングと並行して腕立て伏せを毎日行ってしまうと休息がする時間がありません

また、もう無理という所まで追い込む限界回数に毎日チャレンジするなら、休息は必須です。

疲れが溜まっていると感じたら食事をしっかりとって休むようにしましょう。

筋肉の成長のためには、疲れを感じている時は栄養と休息が最優先ですよ。

 

腕立て伏せで筋肥大させるには回数ではなく負荷が大切

腕立て伏せで筋肥大させる効果的な回数は?

腕立て伏せをするからには、回数を沢山こなせた方がすごい、または効果がある、と考えてしまいますよね。

しかし実際には、腕立て伏せの回数は筋肥大の効果には影響を与えないと言われています。

それは筋トレには目的に合わせたレップ数があるため。

胸の筋肉・大胸筋の筋力アップ・筋肥大を目指すのならば、腕立て伏せの回数をこなしても効果がないということから来ています。

 

腕立て伏せは回数をこなすことが重要ではない理由

筋力増強や筋肥大には、6~12回をギリギリこなせる負荷をかけたトレーニングが必要です

20回以上で疲れてくるトレーニングだと有酸素運動の効果が高まり、筋力増強・筋肥大への効果は小さくなります。

たとえば、自転車や縄跳、ランニングなどですね。

筋肉量を付けることを目的とするならば、腕立て伏せの回数をたくさんこなすのは効率が悪いのです。

つまり、筋力アップや大胸筋を大きくする目的では、腕立て伏せの回数は重要ではないということになります。

 

筋肥大には「追い込む」ことが重要

腕立て伏せで筋肥大するには、回数ではなく、負荷を意識して行うこと。

「追い込む」という発想ですね

やみくもに50回こなすよりも、負荷を意識して10回行うほうが効率・効果が良くなります。

基本的なフォームをきちんとマスターしたら、手の位置を変えるなどして、負荷を増やしましょう。

また、中には回数を意識して、腕立て伏せのスピードが速くなっている方もいるでしょう。

このスピードを2倍から3倍ほど遅くすると、負荷が一気にアップします。

大胸筋を肥大させるため、フォームとスピードを意識して、一回一回を丁寧に行ってみてください

 

腕立て伏せで鍛えらえる部位

腕立て伏せで鍛えらえる部位は?

腕立て伏せで主に鍛えられるのは、大胸筋・上腕三頭筋・三角筋です。

上半身の前部分ですね。

また、正しいフォームで丁寧に行えば、体幹も鍛えられますよ。

 

腕立て伏せで鍛えられる部位①大胸筋

大胸筋は胸にあるアウターマッスル。

非常にサイズが大きいため、ここをしっかり鍛えることが上半身をマッチョに仕上げるキーポイントになります。

そのサイズの大きさゆえに、上部・中部・下部と分かれており、それぞれにトレーニングメニューがあります。

はっきりくっきりとした大胸筋にするためには、それぞれをしっかり鍛えていくことが大切です。

 

腕立て伏せで鍛えられる部位②上腕三頭筋(二の腕)

上腕三頭筋は二の腕にある筋肉。

腕立て伏せで鍛えられるこの上腕三頭筋は、力こぶを作る「上腕二頭筋」よりもサイズが大きい部位です。

そのため、たくましい二の腕を作るにはかかせない筋肉ですよ。

 

腕立て伏せで鍛えられる部位③三角筋(肩)

三角筋は、肩回りにあるアウターマッスル。

こちらもサイズが大きく「前部・中部・後部」と分けられますが、その内、腕立て伏せで鍛えられるのは「前部」です。

 

しなやかな筋肉を付けたい女性にも!体幹・腹筋

体幹とは、体のコア、つまり中心となる部分を指します。

腹筋だけでなく、背中や腰回りも含めた、胴体部分全体のことを言うのですね。

体幹部にはエネルギー燃焼量の高い「赤筋」が多く存在します。

赤筋は、骨格や姿勢維持に働きかけ、基礎代謝も司ります。

腕立て伏せを正しいフォームでしっかり行えば、この体幹を鍛えることも可能。

しなやかな筋肉、基礎代謝の向上にも一役買います。

 

腕立て伏せで効果的に筋肥大させる正しいフォーム

では、腕立て伏せを利用して大胸筋を筋肥大させるには、どうすればよいでしょうか?

正しいフォームをみていきましょう。

 

腕立て伏せの基本フォームとやり方

基本のやり方を行うときのポイントは、手の位置と動作です。

まず手の位置は、うつ伏せで横になったときの乳首の「真横」。

手を支えにして、少し体を浮かせたときに90度になるのが、適正な幅です

次に動作。

腕立て伏せを行っている時は、背筋から足が一直線になるように意識しましょう。

お尻の位置が浮いていたり沈んでいたりすると、腕・胸から負荷が逃げてしまうだけでなく、腰痛の原因にもなります。

そして、下ろしたときは体が着く手前までしっかりと、上げたときは肘が伸びきるぎりぎり手前で止めることを意識しましょう。

これにより、負荷が逃げずに効果的に腕立て伏せが行えます。

 

筋肥大に効果的な腕立て伏せ応用編①ワイドスタンス・プッシュアップ

応用編その1です。

手の幅を、基本形の約1.5倍に広げます。

こうして行うことにより、基本のやり方よりもより大胸筋にフォーカスしたトレーニングが可能です。

手の向きはそのまま指先が前に向いた状態でもいいですが、体の外側に向けても構いません。

胸は床すれすれまでしっかり下ろしてください。

 

筋肥大に効果的な腕立て伏せ応用編②ナロー・プッシュアップ

ナロー・プッシュアップは、手の幅を狭くして上腕三頭筋によりフォーカスするトレーニングです

手の幅は、肩の位置より少し狭い程度。

行う時は、上腕と脇がこすれる程度に脇をしめます。

負荷が増えるため、肘への負担が心配な場合は、膝をつくなどして調整を行いましょう。

二の腕の引き締めにも効果絶大です。

 

筋肥大に効果的な腕立て伏せ応用編③スイング・プッシュアップ

スイング・プッシュアップは、「すりあげ」とも呼ばれ、部活の基礎練でも行われているメニュー。

手の位置は基本のやり方のままで、足を基本形よりも広げましょう。

最初の体制は少しお尻を上げた状態にして、そこから体を下ろし、その流れのまま最初の体制に戻します。

真横から見たときに、体の全体で楕円を描くように前後にスライドさせながら行います

シンプルな他の腕立て伏せと違い、ダイナミックな動きになるのが特徴です。

体を連動させなければいけないため、負荷も増えますが、動きを大きくすることで全身に適度な刺激が与えられますよ。

 

終わりに

今回は、腕立て伏せを効果的に行うための頻度と回数について見て行きました。

腕立て伏せは負荷がそこまで強くないので、休息はあまり重要ではありません。

とはいえ、回数をこなすことに集中しすぎると、効果が著しく減ってしまいます。

自宅でできる代表的な筋トレの一つ、腕立て伏せは、忙しい方や初心者の方でもマッチョを目指すのにとても良いメニューです。

ぜひこちらの記事を参考に、正しいフォームでゆっくりと行ってみてくださいね。

 

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